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若手研究者の人材育成「22世紀委員会」を開始しました:第1回 22世紀委員会(2024.9.30) 開催報告

 クボタ東大ラボでは、人材育成の取り組みとして、22世紀委員会を立ち上げました。本委員会は、将来社会を担う株式会社クボタの若手社員と東京大学の若手教員が、企業の視点や学術の視点、生活者の視点など、多様な視点から、100年後の望ましい地球社会について語り合う場(ブレインストーミング)として設けられました。その議論を、協創事業のテーマである「『100年後の地球にできること』~食料・水・環境 グローカルビオループ創生~ 地域から世界まで、生命を育む生物圏のスパイラル」の実現に向けて、協創事業に反映させることも目的としています。

 第1回22世紀委員会は、2024年9月30日(金)に東京大学本郷地区 弥生キャンパス 農学部1号館第5講義室にて開催しました。クボタから12名、東京大学から10名の合計22名の委員が集まり、ラボの東大教員の司会・進行のもと、グループディスカッション形式で討議を進めました。

 討議テーマである「100年後の食料・水・環境システムは、それぞれどのようになっているか、どのようになるべきか」について未来を描き、「100年後の食料はどうなっていて、どんな技術が生み出されているか」、続いて、「100年後の水はどうなっていて、どんな技術が生み出されているか」についてグループで討議し、グループ発表と全体討議を行いました。議論は、グラフィックレコーディングを活用し、グループそれぞれのブレインストーミングを整理し、テーマへの参加者の想い・議論を構造化し、つながりの把握につなげました。

 事後のアンケートではすべての回答者から満足(まあまあ満足を含む)との評価をいただきました。以下、感想の一部を紹介します。
・100年後という考えないことを真剣に考える機会だった。現在自分が取り組んでいる研究が、100年後にも役に立つものか問う姿勢が必要であり、未来は我々が夢見ないと実現できないので、大きな夢を描くのは大切だと気付いた。
・半分あたっている未来を予測できれば、十分に我々が立ち向かうべき課題が見えてくる。まずどういう社会や技術が理想なのか考えることが重要である。
・技術は単独ではなく、社会的・経済的・文化的な側面と密接に関係し、将来の技術開発には多様な視点が必要だと実感した。
・普段関わっている業務や専門知識が異なれば、出てくる意見が全く異なることを知った。部内では出てこない発想があり、非常に楽しかった。

 本会は、年数回に頻度で開催していきます。この取り組みを通して、企業研究者と大学研究者それぞれの視点から相互の気づきを得て、新たな発想や解決策の提案につなげるとともに、討議を通じた相互理解を促進して新しい人々との深いつながりと信頼関係を築き、今後のネットワーキング拡大の一助となることを期待しています。

 このたびご参加くださいました皆様、ならびに開催にあたりご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。

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